野母半島N町地域ねこ活動現場報告
N町のYさんがお世話をされている12匹のねこの写真を撮りに行ってきました。
この現場は、以前2~3年ほど前にもTNRを進めていたのですが、途中で中断を余儀なくされ、8匹のうち6匹までは不妊化を済ませたものの、メスを含む2匹の手術を済ませていなかったために、またねこが増えてしまった、という経緯があります。
以前不妊化した6匹のうち、残っているのは1匹。不妊化できなかった2匹のうち、残っているのも1匹。
不妊化した方の残った1匹がこのチャシロ♂。右耳外側に耳カットが入っています。
TNRしそこねたうちの残った1匹が昨年から子ねこを産み、その子ねこが今春に入って孫ねこをさらに立て続けに産んだために、周辺住民の方々の理解を改めて得ながら、全頭TNRをめざすことにしました。
これが、昨年子ねこを産んだ未不妊のパステル三毛♀(推定7歳)。口内炎によるよだれと、そこからくると思われる極度の痩せが見られ、猫エイズの急性期もしくは末期に入っているのではないかと疑われます。そのため、不妊化手術に耐えられるかかなり疑問なので、体調の推移を見ながら回復すれば不妊化するということで、この地区の不妊化手術をお願いするノア動物病院の池田先生と話がまとまりました。
ちなみに、この現場を6月上旬に確認されたとらきちさんが撮影したこのパステル三毛♀が、下の写真で左のねこさんになります。
今よりもずっとふっくらしていて、あごの下の汚れがないことがわかります。この2ヶ月半ほどの間にかなりやつれたようです。
で、このパステル三毛さんが昨年3匹の子ねこを産みました。グレーキジ♂、トビ三毛♀、グレーサビ♀です。グレーキジ♂・トビ三毛♀は、今回さるねこ父は確認できませんでしたが、トビ三毛♀は上のとらきちさんの写真の右側のねこになります。警戒心がやや強く、またどうやら繁殖力も旺盛のようで、このトビ三毛♀の不妊化が喫緊の課題になります。
パステル三毛♀が産んだ3匹のうちのグレーサビ♀。今のところは、おなかに子ねこは入っていないように見えます。
さて、このトビ三毛♀とグレーサビ♀、どちらも現在1歳そこそこですが、この春に、つまり1歳にならない時期に、3匹ずつ孫ねこを産みました。
やはり6月上旬にとらきちさんが撮影した孫ねこ6匹(当時約1.5ヶ月齢)。トビ三毛♀が産んだのが、左から1番目の(1)長毛キジ♀、3番目の(3)チャシロ♀、4番目の(4)三毛♀。グレーサビ♀が産んだのが、左から2番目の(2)チャシロ♀、5番目の(5)チャシロ♀、6番目の(6)チャシロ♂。孫ねこ6匹は、♀5匹・♂1匹です。
現在4ヶ月齢となった孫ねこたちは、こんな感じになっています。
けっこう活発で、かつ人馴れしています。譲渡会に出せば、里親さまが見つかりそうな感じ。
左が(2)チャシロ♀、右が(5)チャシロ♀(どちらもグレーサビ♀の子)。
手前が(2)チャシロ♀、後ろは(6)チャシロ♂=二重カギしっぽ(どちらもグレーサビ♀の子)。
手前が(5)チャシロ♀(グレーサビ♀の子)、後ろが(4)三毛♀(トビ三毛♀の子)。
左から、(6)チャシロ♂(グレーサビ♀の子)、(3)チャシロ♀=風邪っぴき(トビ三毛♀の子)、(5)チャシロ♀(グレーサビ♀の子)。
……というわけで、この日(8月28日)確認できたのは、よれよれのパステル三毛(母ねこ)、グレーサビ(子ねこ)、孫ねこ6匹、以前不妊化したチャシロ♂の9匹でした。このほかに、パステル三毛母が産んだトビ三毛♀とグレーキジ♂、そして、別のところにねぐらがあると思われる♂(チャシロ?)の3匹がいて、全部で12匹ということになります。
今後の方針ですが、グレーサビ♀とトビ三毛♀は急いで捕獲してノア動物病院さんで協議会助成による不妊化、よれよれのパステル三毛は様子見、孫ねこ6匹は所属自治会の同意を得て県獣医師会助成を申請してみて、無理だったら協議会助成で、秋頃以降不妊化、ということになりそうです。
TNRは、するのであればきちんと最後までやらないと、よれよれパステル三毛が昨年グレーサビ♀とトビ三毛♀を産み、それが今年また孫ねこ6匹を産み、というように、あれよあれよという間に元の頭数(あるいはそれ以上)に増えてしまいます。ちょうど、この図のように。